こんなところにも銀行出身者が・・・

(仕事で、物流会社の中計策定を手伝い、完成した後、その社長から、さらに、
買収した子会社の中計も作ってくれと頼まれ、手伝うことになりました。
そして、子会社4社のうち、内2社について合同中計策定ワークショップ
開くことになりました。

そのうちの1社のメンバーに銀行出身の人がいました。
他の皆はジャンパー姿なのに対して、その彼だけ三つ揃いの服装で、明らかに
他の人と違う雰囲気なので、すぐに分かりましたが、その会社の経理関係の仕事
をやっているとのことでした。

その会社のたたき上げのトップに依れば、「あいつ、事務の仕事は出来るけど、
現場の仕事はからっきし出来ないんですよ。」と送迎の車の中でぼやいていました

「銀行員もなかなか大変な時代になったな」等と一人思いながら、ワークショップ
を開いていると、意外なところで、活躍してくれることになりました。)

私の中計策定ワークショップの進め方は、基本的に、『マンガでやさしくわかる
中期経営計画の立て方・使い方』等で紹介しているビジョン・戦略立案フレームワーク
に基づいて、パート別に、ミニ講義と個人演習、そしてグループ討議を行った後で
討議結果の発表、Q&Aというふうに進めて、これを繰り返して先に進んで行きます。

各パートでは、所定のワークシートを使うので、事前課題で取り組んでもらったり、
その場で紙またはPCで書いてもらったりしています。

ですので、PCを使って、その場でワークシートを埋めたり、討議しながら、
その討議結果をまとめたりということが必要になります。

その際、現場上がりの人達は、自分の考えを言葉に落としたり、人の話をまとめて
文章にしたりというのが苦手です
「こういうの、なんていうんだっけ?」
など、そもそもうまい言葉が出てこないことがあります。

それに対して、かの銀行出身者は、皆が喋るのを聴きながら、
「それは、こういうことじゃないですか?」等とPCに打ち込みながら、
その画面をzoomの共有画面で皆のノートPCに写して見せて確認を行い、
すらすらと進めて行けるのです。

ですから、他の皆は、それに対していい悪いを言うだけで、
どんどんドキュメントが出来ていくので、これは便利とばかりに
だんだんと彼に頼るようになって行きました。

かの叩き上げトップも、「こいつ、意外に役に立つなぁ」という感じで目を細めて
います。

銀行出身者は、一般にドキュメンテーション能力計数管理能力が優れていますので、
こうしたところで実力発揮、会社貢献できるんですね。
今後、全体まとめや、PDCAでも彼が活躍してくれることでしょう。

私も、買収された小さな子会社の中計策定ということで、ドキュメンテーションに
手こずるのではないかと懸念していたのですが、彼のお陰で助かりました。

大きな銀行という組織にいた人が、何らかの理由で、小さな物流会社に中途入社し、
何とか自分の得意技で自分の居場所を見つけている、という感じでしょうか。

一方で、ドキュメンテーションが得意な人がいないもう一方の会社では、
ワークシート取りまとめで苦労する結果となりました。

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